戦争などで貨幣の材料となる金属素材が払底すると、それに替わる素材で発行せざるを得ませんでした。 |
変った金属素材のものを幾つか紹介します。 |
● ドイツ クレフェルド 1919年 亜鉛製 3.5g 22.3mm | |
● ドイツ ボン 1920年 鉄製 ベートーベンの肖像です。 4.8g 23.7mm | |
● 日本(ジャワ) 1943年 錫製 戦時中ジャワでの通用のため製造しましたが、輸送困難で実際の通用には至らなかったものです。 10銭とも10セントとも言われています。 表面の図は、ジャワの古典影絵「ワヤン」の登場人物「アルジナ」。 1.05g 22mm 錫930亜鉛70の合金。(この頃、日本国内でも錫貨が発行されています) | |
● 満州 1944年 マグネサイト製 1.0g 19.3mm |
このほか、戦争中に軍隊などが一時的に使用した代用コインにも、変った素材のものがあります。 いずれも、第二次世界大戦末期のものです。 |
● イギリス軍 ファイバー(繊維)製 イギリス軍のNAAFI(厚生機関)がフランスで発行したもの。軍の売店で使われたもので、価は2分の1フランです。 1.0g 23.9mm | |
● アメリカ空軍 プラスティック製 カリフォルニア州にあるAFB(アメリカ空軍基地)での酒保銭です。価は5セント。 0.7g 22.4mm | |
● アメリカ捕虜収容所 樹脂製 オレゴン州のPOW(捕虜収容所)で発行したもの。価は5セント。 0.7g 21.0mm |