未使用の寛永通宝

  近代銭では、よく「未使用品」というのがあります。
  ところが、300年も昔に作成されたはずの寛永通宝にも、流通された気配のないものがあります。

古寛永 (称)沓谷 正足宝 1656年 

 古寛永の第2期、明暦年間に駿河の沓谷にて作成されたものとされています。
 古寛永の中ではごくありふれたものです。
 あるコイン売り場で、別のものを買ったら、店主が「こんなものがよく今まで残ってましたよね」といいながら、おまけでくれたものです。
 24.9mm 3.2g
新寛永 深川十万坪 虎の尾寛小字 1736年

 次は新寛永の中期、元文年間の作品。
 これも江戸深川十万坪で大量に作成されたもの。
 直接触れるのがためらわれる品です。
 23.2mm 2.5g


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2001.8.5