島銭はどれをとっても同じものがないくらい書体がばらばらですが、数多い中には明らかに兄弟と思われるものもあります。 左の1組、特異な書体ですが、決して奇怪な書体ではありません。 文字文化の中に育った人が母銭を作成したと思われます。 作りも粗雑ではありません。 薄肉ですが、丁寧に仕上げられています。 1.7g 24.0mm / 2.2g 23.9mm |
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楽字の左側(向かって右側)の幺画がノとムになっていることから「ノム楽」の源氏名がついているものです。 ある人の実験によると、鋳写しを1回行うと、銭径が約0.4mm小さくなるそうです。 左の2品、下の小さい方は銭径が2.5mm小さくなっていますから、上の6代目くらいの子孫になります。 これだけの世代を経ながらも永字のうねり、宝字の王画の特徴などがそのまま伝わっています。 ただ、背だけは大きく失われています。 2.4g 24.0mm / 2.2g 21.5mm |
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鋳写し鐚の最小様です。 明本銭の10代くらいの子孫でしょうか。 この2品は書体や郭の形状など似ているところが多々あります。 DNAはかなりの部分で一致していそうです。 2、3世代くらい前は兄弟だったのではないでしょうか。 1.1g 20.3mm / 1.2g 20.2mm |
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