明治~令和 値段史(付録)

 はしりの値段
  (1) 文具、生活用品、娯楽用品
  (2) 書籍、新聞、雑誌
  (3) 公共料金、サービス料金、観光料金
  (4) 交通料金
  (5) 通信料金
  (6) 軽食、嗜好品
  (7) 小売り形態


 はしりの値段   (⇒ページトップ)
必ずしも厳密な意味での本邦初の値段とは限りません。 いわゆる”はしり”の値段とお考えください。
できるだけ、(業務用ではなく)一般家庭用を対象としました。
なお、明治初期には、江戸時代の貨幣単位が使われることがありました。
  金1両=金4分(ぶ)=金16朱=1円。 金1分は25銭、金1朱は6.25銭。
  銀1匁=銀10分(ふん)=銀100厘=60分の1円。 銀1匁は1.67銭、銀1分は1.67厘。
  銭1貫=銭1000文=10銭。 銭100文は1銭。
(1) 文具、生活用品、娯楽用品の値段   (⇒ページトップ)
項目値段備考
1868慶応4年2月ミシン(輸入品)80両(65米ドル)ドイツ製の「シウイングマシネ sewing machine」。
1887明治20年鉛筆1本 1厘眞崎鉛筆製造所(後の三菱鉛筆)。
(明治34年に「(郵便)局用鉛筆」と命名)。
1891明治24年1月電球(国産)8~16燭光 80銭
24燭光 1円
32~50燭光 1円25銭
白熱舎の「白熱電燈」。
フィラメントの素材は竹。
1903明治36年11月レコードレコード  1.75~5円
蓄音機 36/48/75円
天賞堂が「平円盤」(レコード)と「写声機」(蓄音機)を
米コロムビアから輸入販売。
1906明治39年12月乗用車(輸入車)7500円大隈重信が購入した仏オチキス社の中古車。
(7000円とも、1万円との説もある)
1917大正6年腕時計金側 29.5円
銀側  9.5円
服部時計店(セイコー) 「ローレル12型」。
1923大正12年「タイガー計算器」240円大本鉄工所の「タイガー計算器」。
昭和45年ころまで現役、当時3.5万円。
1925大正14年3月ラジオ 本体  125円
拡声器付 245円
NHKの本放送開始。
高島屋が「無線電話機(ラヂオ)」を販売。
NHKの受信料は、当初は無料、翌年より1円/月。
1927昭和2年自転車(国産)東京 75円
地方 80円
宮田工業 「ギヤエム」。
1935昭和10年乗用車(国産)1650円日産自動車 「ダットサン14型ロードスター」。
1950昭和25年3月テープレコーダー16万円東京通信工業(ソニー) 「テープコーダーG型」。
紙テープ式。
1952昭和27年電気冷蔵庫(家庭用)約8万円90Lの一般家庭用。
1952昭和27年電気洗濯機(家庭用)5.39万円日立 「SM-A1」。
1952昭和27年5月ホンダの「カブ」2万5000円昭和33年8月に「スーパーカブ」に発展。
1953昭和28年2月白黒テレビ14インチ 17.5万円NHKテレビ本放送開始。
受信料は200円/月。
1955昭和30年2月コンピュータ調査中「UNIVAC120」
東京証券取引所と野村證券に搬入される。
1955昭和30年8月トランジスターラジオ19800円東京通信工業(ソニー) 「TR-55」。
1955昭和30年12月炊飯器3200円東芝 「自動電気式電気釜 ER-4」。
1.1リットル炊き。
1956昭和31年分譲マンション2DK 156万円
3LDK 233万円
日本信販 「四ツ谷コーポラス」。
5階建て28戸。
1958昭和33年5月マイカー42.5万円富士重工業 「スバル360」。
愛称「てんとうむし」
1959昭和34年10月カメラ(大衆用)6800円「オリンパス・ペン」。 ハーフサイズ。
1960昭和35年7月カラーテレビ17インチ 42万円
21インチ 52万円
NHKカラーテレビ本放送開始。
東芝・日立・三菱・松下などが販売開始。
1964昭和39年6月電卓(企業用)53.5万円早川電気(シャープ) 「CS-10A」。
1965昭和40年4月「フジカシングル-8」18,000円富士写真フィルム「私にも写せます」
1966昭和41年4月マイカースタンダード 41万円
デラックス  46万円
日産自動車 「サニー B10」。 2ドアセダン。
1969昭和44年12月クオーツ腕時計45万円セイコー 「クォーツアストロン 35SQ」。
1972昭和47年8月電卓(個人用)12,800円カシオ電気 「カシオミニ」。 6桁電卓。
1976昭和51年8月マイコン88,500円日本電気 マイコンキット「TK-80」。
1976昭和51年10月ホームビデオ25.6万円日本ビクター VHSビデオデッキ「HR-3300」。
録画テープは120分用1本6000円。
1977昭和52年9月「プリントゴッコ」本体 9800円
ランプ10個 980円
理想科学工業の「プリントゴッコB6」。
平成20年まで販売、
1979昭和54年2月日本語ワープロ630万円東芝 「JW-10」。
1979昭和54年7月ソニーの「ウォークマン」3.3万円WALKMAN TPS-L2
1979昭和54年9月パソコン16.8万円NEC 「PC-8001」。 Microsoft Basic 搭載。
1979昭和54年11月電子辞書3.9万円シャープ 電子英和・和英辞書「IQ-3000」。
1980昭和55年6月温水洗浄便座14.9万円TOTO 「ウォシュレットG」。
1982昭和57年10月コンパクトディスクプレーヤー 16.8万円
ソフト 3800円(クラシック)
  3500円(その他)
SONY 「CDP-101」。
(他に、Lo-DとDENONも発売)
1983昭和58年7月ワープロソフト12.0万円管理工学研究所 通称「竹」
(12月に「松」を発売)
1983昭和58年7月ファミコン14,800円任天堂 「HVC-001」。
(9月に「マリオブラザーズ」発売、4500円)
1986昭和61年4月「写ルンです」24枚撮り 1380円富士フィルムのレンズ付きフィルム。
1988昭和63年2月電車の経路検索ソフト関東版 2.7万円ヴァル研究所 「駅すぱあと」。
(平成5年11月に全国版発売)
1988昭和63年10月産業用ドローン調査中ヤマハ 「R-10(L092)」。
1990平成2年6月カーナビ本体のみ 35万円
システム全体で 70~80万円
パイオニア 「AVIC-1」。
1993平成5年デジタルカメラ本体 22万円
充電池キット 2万円
16MBフラッシュメモリー 6.5万円
富士写真フィルム 「FUJIX DS-200F」。
39万画素。
1993平成5年5月電波修正腕時計10万円シチズン 「CTD98-666」。
1993平成5年11月電動アシスト自転車14.9万円ヤマハ 「PAS」
1995平成7年9月液晶テレビ(家庭用)15万円シャープ 10.4型液晶テレビ「ウィンドウ LC-104TV1」。
1999平成11年6月ロボット25万円ソニー 「AIBO」

(2) 書籍、新聞、雑誌の値段   (⇒ページトップ)
項目値段備考
1862文久2年12月開成所の『英和対訳袖珍辞書』2両
(のち10~20両に高騰)
初の本格的英和辞典。953ページ。 200部刊行。
1868慶応4年2月『太政官日誌』銀1匁~銀2匁5分政府の広報誌。 数日に1回の不定期刊行。
1870明治3年12月横浜活版社の『横浜毎日新聞』銀1匁初の日刊新聞。 2ページ。
1874明治7年4月明六社の『明六雑誌』12ページ版 3銭
24ページ版 5銭
初の総合雑誌。
月に2~3回刊行。
1877明治10年3月團團社の『團團珍聞』
(まるまるちんぶん)
5銭初の週刊誌。 毎週土曜日発行。
1879明治12年1月『大阪朝日新聞』1部 1銭
1か月 18銭
大阪朝日新聞社より発刊。 小型4ページ
1894明治27年10月庚寅新誌社の『汽車汽船旅行案内』6銭初の時刻表。 96ページ。
1895明治28年1月博文館の『少年世界』5銭初の少年向け雑誌。 月2回刊行。
1903明治36年3月冨山房の「袖珍名著文庫」上製 28銭
並製 20銭
初の文庫本。
『近松浄瑠璃』など日本の古典中心。
1908明治41年11月三省堂の『日本百科大辞典』第1~6巻 10円
第7~8巻 13円
第9巻   15円
第10巻  18円
初の百科事典。 全10巻
途中三省堂が経営破綻し、完成したのは大正8年4月。
1911明治44年10月『立川文庫』
(たつかわぶんこ)
定価 25~30銭
実売 10銭くらい
大阪の立川文明堂が『諸国漫遊 一休禅師』などを発刊。
大正13年まで『猿飛佐助』など193篇を刊行。
1914大正3年9月新潮文庫25~30銭ギヨオテ『ヱルテルの悲み』など6点を発刊。
(ゲーテ『若きウェルテルの悩み』)
1917大正6年2月『主婦の友』15銭主婦の友社より発刊。 菊版120ページ。
平成20年休刊。
1917大正6年11月「佐竹本三十六歌仙絵巻」35.3万円佐竹家が売却。
入手した山本唯三郎が、2年後の大正8年12月、
37分割して再売却(1枚3000円~4万円)。
1922大正11年2月『週刊朝日』10銭36ページ。
4月に「サンデー毎日」も同じ10銭で発刊。
1922大正11年8月『袖珍コンサイス英和辞典』2円三省堂が発行した英和辞典。 本文669ページ
1925大正14年3月築田多吉著、
『家庭に於ける実際的看護の秘訣』(通称「赤本」)
2円20銭研数広文館、三樹園社、築田多吉商店などが発行。
現在までに1000万部を越えるベストセラー。
1925大正14年5月『家の光』20銭産業組合中央会(現家の光協会)より発刊。
1925大正14年12月『理科年表』1円50銭東京天文台編纂。
1926大正15年11月「円本(えんぽん)」1円改造社が「現代日本文学全集」全36巻を発刊。
初回は「尾崎紅葉集」。
1927昭和2年7月『岩波文庫』★1つ20銭『こころ』★★など20点を発刊。
1931昭和6年11月平凡社の『大百科事典』104円本巻26巻、索引1巻、補遺1巻。
完成したのは昭和10年。
1941昭和16年10月『蛍雪時代』50銭欧文社(現旺文社)の『受験旬報』を改題。
1948昭和23年9月『美しい暮しの手帖』110円暮しの手帖社から発刊。季刊。
1955昭和30年5月『広辞苑』2000円岩波書店より初版刊行。
(2018年の第7版は9000円)
1959昭和34年3月小学館の『週刊少年サンデー』
講談社の『週刊少年マガジン』
30円
40円
初の少年向け週刊誌。
1984昭和59年11月小学館の『日本大百科全書』各巻 7800円
全巻予約は17万円
全25巻。完成したのは昭和64年3月。

(3) 公共料金、サービス料金、観光料金   (⇒ページトップ)
項目値段備考
1860万延元年2月ホテル1泊 2ドル
1ヵ月連泊 50ドル
オランダ人の元船長フフナーゲルが
横浜居留地で「横浜ホテル」を開業。
慶応2年(1866)消失。
1862文久2年写真撮影1枚 金2分~1両2分下岡(桜田)蓮杖が横浜弁天通で写真館を開く。
1868明治元年11月ホテル(日本人経営)1泊 2両2分
会食付き 3両2分
築地ホテル館。(明治5年消失)
1872明治5年3月博物館の入場料2銭「文部省博物館」、現東京国立博物館
1874明治7年12月ガス料金ガス燈1本1か月
3.555円
東京会議所が金杉橋から京橋までに85本のガス燈を設置。
1875明治8年5月郵便貯金利子は 年5分(5%)
貯金限度額は 500円
当初は単に「貯金」と呼ばれた。
1882明治15年1月生命保険保険料 30円
保険金 1000円
前年に発足していた明治生命が最初に支払った保険金。
1882明治15年3月動物園の入園料大人 1銭
小人 5厘
休日は2倍
科学博物館の付属設備として「上野動物園」が開園。
1886明治19年7月電気料金       半夜灯   終夜灯
 8燭力 0.85円 1.45円
10燭力 1.00円 1.70円
16燭力 1.50円 2.50円
東京電燈(後の東京電力)の電燈点火料。
電燈1口ごとの月額料金。
半夜は日暮から12時まで、終夜は日暮から翌朝まで。
1燭力はおよそ1ワット。
1887明治20年3月所得税   年間所得 所得税率 
 300円超 1.0% 
1000円超 1.5% 
  1万円超 2.0% 
  2万円超 2.5% 
  3万円超 3.0% 
所得税法公布(7月実施)。
納税者は全国で12万人(人口の1.5%)
最高所得者は、岩崎久弥(三菱)の69.7万円。
1889明治22年11月「歌舞伎座」の入場料桟敷1間 4円70銭
平土間  2円80銭
大入場    20銭
東京築地に開業。
1890明治23年11月「帝国ホテル」の宿泊費1泊 5~12円 東京丸の内に開業。 3階建て60室。
食事代は、朝50銭、昼75銭、夕1円。
1898明治31年12月水道料金(東京)  ○専用栓 1戸5人まで 年5円  
      5人増ごとに2円増   
      牛馬は1頭3円     
 ○共用栓 6戸まで 年8円    
      1戸増ごとに50銭増  
 ○官庁・会社 1㎥につき3銭   
(日本初は、明治20年10月の横浜)
1899明治32年6月活動写真上等席 50銭
土間席 20~30銭
歌舞伎座で行われた国産映画の初興行。
芸者の舞踏や、銀座・浅草などの情景の映画。
1906明治39年7月世界旅行ツアー2340円朝日新聞社主催「世界一周会」
横浜発、ホノルル、サンフランシスコ、ニューヨーク、リバプール、
ロンドン(14日間滞在)、パリ、ローマ、ベルリン、モスクワ、
シベリア鉄道(12日間)、ウラジオストック、敦賀着の96日間の行程
女性3人を含む54人が参加。
1921大正10年5月公営住宅月額家賃
6畳    6~8円
7畳半     9円
8畳+4畳半 15円
横浜市営中村町共同住宅館。全32室。
食堂・浴室・便所は共同利用。
月額食事代は、1日2食10円、1日3食15円。
1937昭和12年9月「後楽園スタヂアム」入場料指定席  1円
内野席 70銭
外野席 30銭
後楽園球場開場。
昭和62年11月閉場。
1937昭和12年10月「小金井カントリー倶楽部」会員権 500円(平成2年には、4.5億円)
1945昭和20年7月宝くじ1枚 10円
1等賞金 10万円
20年7月16日発行 第1回勝札(かちふだ)。
抽選は8月25日。
1949昭和24年3月「はとバス」250円新日本観光(現はとバス)の「はとバス」。
上野公園、皇居前、赤坂離宮、浅草公園などを巡る。
1949昭和24年11月ノーベル賞の賞金156,289.62クローネ
(30,171.74米ドル)
(約1086万円)
湯川秀樹博士がノーベル物理学賞受賞。
1950昭和25年富裕税財産 500万円超 0.5%
1000万円超 1%
2000万円超 2%
5000万円超 3%
「富裕税法」は、所得税の最高税率85%を
55%に軽減する代わりに導入された。
最高納税者は石橋徳次郎(日本ゴム)の2.46億円。
(3年後に廃止。)
1952昭和27年12月「東京ボウリング・センター」入会金 3万円
年会費 3000円
東京青山で開業、会員制。
1956昭和31年4月賃貸団地2DK 月4600円日本住宅公団 金岡団地(大阪府堺市)。
入居資格は月収2.5万円以上。
1961昭和36年4月国民年金月額保険料 35歳未満100円
35歳以上150円
34年4月に「国民年金法」成立。
25年間加入者の老齢年金は2.4万円
1964昭和39年4月海外旅行ハワイ観光 37.5万円海外旅行が自由化。
日本交通公社選定 「ハワイ・アロハコース(8日間)」。
1964昭和39年10月「東京オリンピック」の入場料開会式最高 8000円
競技席最低  300円
(2020年では、それぞれ30万円、2500円)
1964昭和39年12月コインロッカー1日1回 50円新宿駅地下に設置。
1965昭和40年1月「ジャルパック」ヨーロッパ16日間コース
67.5万円
日本航空が全7コース発売。
(当時の平均的なサラリーマンの年収の1.5倍)
1966昭和41年4月「ザ・ビートルズ」の日本公演A席 2100円
B席 1800円
C席 1600円
武道館にて5回のステージ。
2009平成21年10月仮想通貨1米ドル=1309.03BTCビットコイン。 1BTCは約0.07円。
2013平成25年10月観光寝台列車1泊2日 15~40万円
3泊4日 38~95万円
JR九州が「ななつ星in九州」を運行開始。
2019令和元年宇宙旅行25万ドルクラブツーリズム 「スペースシップ2」による宇宙旅行

(4) 交通料金   (⇒ページトップ)
項目値段備考
1870明治3年蒸気船
(東京・横浜間)
上等別席 金3分
並席   金2分
弘明商会の弘明丸。
1870明治3年5月人力車1人1里につき 金2朱東京府が発明者・和泉要助らに与えた許可。
1872明治5年10月汽車
(新橋・横浜間)
新橋よりの下等賃銀:
品川まで 金1朱  
横浜まで 金1分1朱
(中等はこの2倍、上等は3倍)
新橋・横浜間 1日9便。
横浜までの所要時間は53分。
1874明治7年1月六郷川の渡橋料金人1厘、馬1銭、
人力車1銭、馬車6銭2厘
東海道六郷に架けられた「左内橋」の通行料金。
明治11年流失。
1874明治7年2月青函連絡船
(青森・函館間)
上等   3円
中等   2円
並等 1.5円
ひと月3往復。
船内の食事は、1食 3~5銭。
1875明治8年2月上海航路上海・長崎間 3元5角
上海・横浜間 7元5角
三菱汽船会社が開設。
荷物は1担(60キロ)ごとに、
上海・長崎間7分半、上海・横浜間1角2分半
(1圓(元)=10角=100分=およそ1円)
1889明治22年9月東海道線
(新橋・神戸間)
新橋よりの下等賃銭:
品川まで    4銭
横浜まで   20銭
大阪まで 3円56銭
神戸まで 3円76銭
(中等はこの2倍、上等は3倍)
新橋・神戸間の東海道全線開通。
16:45新橋発、17:35横浜発
翌11:45大阪発、12:50神戸着。
1896明治29年3月欧州航路
(横浜・アントワープ間)
上等   450円
中等   300円
特別下等 180円
下等   150円
日本郵船が横浜・アントワープ間の定期航路を開始。
スエズ運河、マルセーユ、ロンドン経由。
所要時間は70日。
1896明治29年8月北米航路
(横浜・シアトル間)
上等 135ドル
中等  95ドル
下等  28ドル
日本郵船が横浜・シアトル間の定期航路を開始。
ホノルル経由で、所要時間は17日。
シアトル・ニューヨーク間の大北鉄道は50ドル。
なお、当時1ドル=約2円。
1900明治33年4月寝台列車賃金+寝台車賃金:
一等 4円40銭+2円
山陽鉄道が神戸・三田尻間で運行開始。一等のみ
神戸発 00:40 三田尻着 18:41。
1903明治36年11月路線バス1区間 4銭二井商会が京都(堀川中立売~七条駅~祇園)で運行開始。
乗客4人まで。
1912大正元年8月タクシー4人乗り
1マイルまで 60銭
以降半マイルごとに 10銭
タクシー自働車株式会社が有楽町で営業開始。
「辻待ち自動車」。 1マイルは1.6キロ。
2人乗りは50銭、5人乗りは1円。
1924大正13年国内航空
(東京・大阪間)
35円朝日新聞社・東西定期航空会が定期旅客運航開始。
週1往復。
1927昭和2年10月地下鉄10銭東京地下鉄道が上野・浅草間で営業開始。
1951昭和26年10月国内航空(戦後)東京より大阪まで 6000円
   札幌まで 10200円
   福岡まで 11520円
日本航空がDC3で運用開始。
1954昭和29年2月国際線
(羽田・サンフランシスコ間)
23.4万円
(650ドル)
日本航空が City of Tokyo を運航開始。
ウェーキ、ホノルル経由で、所要時間は31時間。
ファーストクラスのみ。
1960昭和35年10月ジェット機による国際線サンフランシスコ 435ドル
ロンドン 677.6ドル
日本航空 ジェット機DC-8 を運航開始。
1964昭和39年10月新幹線ひかり
(東京・新大阪間)
運賃+特急料金:
一等 2170円+2860円
二等 1180円+1300円
新幹線、東京・新大阪間営業開始。
所要時間は4時間。

(5) 通信料金   (⇒ページトップ)
項目値段備考
1869明治2年9月電信電報
(東京・横浜間)
カナ1字につき 銀1分東京築地の運上所・横浜裁判所間開通。
1871明治4年3月郵便
(東京・大阪間)
川崎まで   100文
横浜まで   200文
名古屋まで 1100文
大阪まで  1500文
東京より重量5匁以下の料金
また、この料金は「駅」までの料金で、
駅から「村」までの配達料金も別途必要。
1872明治5年3月外国郵便北京宛    8銭
上海宛   14銭
イギリス宛 24銭
アメリカ宛 28銭
4匁までの信書。
1890明治23年12月加入電話年額基本料金
東京 40円
横浜 35円
逓信省が東京と横浜で電話事業を開始。
設置料は無料。 市内通話も無料。
加入者は東京155、横浜42。
1890明治23年12月公衆電話市内5分以内 5銭東京市内に15か所の「電話所」を設置。
1899明治32年2月長距離電話
(東京・大阪間)
基本料金   6円/年
通話料 1.6円/5分
加入者は150名。
1968昭和43年7月ポケットベル予納金  10000円
月額使用料 2000円
電電公社が東京23区内でサービス開始。
予納金は毎月1000円を使用料に充当。
1979昭和54年12月移動電話保証金  20万円    
基本料金 3万円/月   
通話料  10円/6.5秒
電電公社が自動車電話のサービス開始。
東京23区内のみ。
1985昭和60年5月パソコン通信実験運用のため無料アスキーネットが実験運用開始。
2年後に有料化されたが、正確な料金体系不明。
市内通信料3分10円+ISP接続料1分10円か?
1991平成3年4月携帯電話加入料金 4.58万円  
保証金  10万円    
基本料金 1.7万円/月 
通話料  10円/6.5秒
NTTがmovaのサービス開始。
富士通、NEC、三菱電機、パナソニックの4社が販売。
通話料金は、平日昼間160キロ内の料金。
1995平成7年2月インターネット加入料金     3万円
通話料金   30円/分
最低料金 5400円/月
コンテンツ       
  100MBまで10万円/月
  10MB増すごとに1万円 
NECの「C&Cインターネットサービス mesh」
後の「BIGLOBE」。

(1994年6月に富士通が「Infoweb」を開始しているが詳細不明)

(6) 軽食・嗜好品の値段   (⇒ページトップ)
項目値段備考
1874明治7年木村屋の「あんぱん」1個 5厘現木村屋總本店の酒種あんぱん。
「白ごま」と「けし」の2種類。
1877明治10年カレーライス8銭東京の米津凮月堂(現東京凮月堂)が、カレーライス、オムレツ、ビフテキを8銭均一で発売。
1877明治10年9月ビール大瓶 16銭
小瓶 10銭
開拓使麦酒(現サッポロビール)の払下定価。
1ダースの値段はこの10倍。
1877明治10年10月缶詰20~35銭開拓使石狩缶詰所が鮭の缶詰を製造。
1885明治18年7月駅弁5銭白木屋旅館が宇都宮駅で販売。
おにぎり2つとたくあん。
1888明治21年4月喫茶店のコーヒーカヒー 1銭5厘
牛乳入 2銭
鄭永慶(西村鶴吉)が上野に「可否茶館」を開店。
1899明治32年「森永ミルクキャラメル」1粒 5厘森永西洋菓子製造所が発売。
1899明治32年7月ビヤホールのビール半リーテル 10銭
四半リーテル 5銭
新橋に「恵比寿ビヤホール」がオープン。
リーテルはリットルのこと。
1907明治40年4月壽屋の「赤玉ポートワイン」40銭現サントリーの「赤玉ポートワイン」。
1909明治42年5月鈴木製薬所の「味の素」中瓶30g 50銭
1909明治42年帝国礦泉の
「三ツ矢シャンペンサイダー」
10銭現アサヒ飲料の「三ツ矢サイダー」。
1910明治43年ラーメン6銭浅草来々軒が発売。
当時は、支那そば、南京そばなどと呼ばれた。
1919大正8年7月ラクトー株式会社の「カルピス」400㎖ 1円60銭現カルピスの「カルピス」。
1922大正11年2月「グリコ」キャラメル10粒入1箱5銭大阪三越で販売開始。
おまけがつきだしたのは昭和2年。
1927昭和2年6月中村屋の「純印度式カリー」単品  50銭
セット 80銭
中村屋のカレーライス。
ライス、カリー、フルーツ、コーヒーのセット。
(当時の普通の食堂でのカレーライスは10~12銭。)
1929昭和4年4月寿屋の「サントリー・ウヰスキー」4円50銭国産初のウイスキー。 通称 「白札」。
1948昭和23年5月戦後のバナナ100匁 300円
(1本 120円くらい)
銀座の果物店に戦後初めてバナナが登場。
(輸入が自由化されたのは昭和38年)
1957昭和32年5月「コカ・コーラ」35円 (内瓶代15円)東京飲料の「コカ・コーラ」。
1958昭和33年2月「峠の釜めし」120円荻野屋が信越本線の横川駅で発売。
1958昭和33年8月日清食品の「即席チキンラーメン」35円初のインスタントラーメン。
1958昭和33年9月朝日麦酒の「アサヒゴールド缶入」350㎖ 75円初の缶ビール。
(当時瓶ビールは125円)
1960昭和35年8月森永製菓の
「森永インスタントコーヒー」
1杯あたり約10円初のインスタントコーヒー。
1962昭和37年吉野家の牛丼並盛 120円吉野家築地店で発売。
1968昭和43年2月大塚食品工業の「ボンカレー」1人前 80円初のレトルト食品。
1971昭和46年9月日清食品の「カップヌードル」100円初のカップ麺。

(7) 小売り形態   (⇒ページトップ)
項目値段備考
江戸中期商品券仙台で発行された「御厄介豆腐切手」。
1876明治9年通信販売『農学雑誌』でトウモロコシの種を通信販売。
1877明治10年レンタル1時間25銭横浜元町で石川孫右衛門が貸自転車業を開業。
1888明治21年自動販売機俵谷高七が発明した「煙草販売便器」。
(だだし、実用化はされていない)
1904明治37年12月デパート三井呉服店(三越)の「デパートメントストア宣言」。
1921大正10年割賦販売東京新宿の「丸共合資商会」。
1926大正15年十銭ストア10銭高島屋大阪長堀店の「なんでも十銭均一売場」。
1932昭和7年4月駅の売店東京駅と上野駅の「鉄道弘済会売店」。
昭和48年、「キヨスク」と改称。
1953昭和28年12月スーパーマーケット東京青山の「紀ノ国屋」。
1961昭和36年1月クレジット日本ダイナースクラブが会員募集を開始。
ほぼ同時期にJCBも開始。
1963昭和38年8月リース「日本リース・インターナショナル」設立。
1964昭和39年4月ショッピングセンター大阪府豊中市の「ダイエー庄内店」。
1971昭和46年2月量販店東京新宿の「淀橋写真商会」が本格小売開始。
昭和49年10月、「ヨドバシカメラ」に改称。
1974昭和49年5月コンビニ東京豊洲の「セブンイレブン」。
1982昭和57年12月プリペイドカード50度500円~電電公社の「テレホンカード」。
1985昭和60年3月100円ショップ100円ライフが愛知県春日井市に「100円ショップ」を開店。
1993平成5年4月道の駅全国で103か所が第1号として登録。
(平成3~4年に、山口・岐阜・栃木の12か所で社会実験)
1999平成11年9月インターネットオークションヤフージャパンが「Yahoo!オークション」を開始。



  2021.8.9   『明治~平成 値段史』より分離。
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