ハーメルンの笛吹き男

ハーメルンの市章
ハーメルンの1ターラー銀貨  1621年
イミテーション

  ハーメルン(Hameln)は、ドイツ北部の町です。
  昔々、この町にねずみが大発生し、町の人たちは大変困っていました。 そんなとき一人の旅人が、「私の笛でねずみを退治してあげますから、お金をください」といいました。
  町の人たちは、彼にねずみ退治をお願いしました。 旅人が笛を吹いて歩くと、町中のねずみが彼のあとをついてゆきます。 とうとうねずみは川の中に飛び込み、すべて退治されました。
  ところが、町の人たちは彼に約束のお金を払いませんでした。
  数週間たったある日、笛の音が聞こえ、町中の子どもたちが笛のあとをついて行きました。 そして、子どもたちは、二度と帰ってきませんでした。
  1284年6月26日のことで、いなくなった子どもたちは130人でした。

  13世紀、ヨーロッパでは農業技術が発達し、人口が急激に増加しました。 ドイツでは、国をあげてポーランドなどへの東方移民をすすめました。 中にはいやいやつれて行かれた人もいたそうです。 ハーメルンの事件と東方移民を関係付ける説も有力です。

2006.10.3