上海の竹幣

光山荘発行の「対串銭弐百文」

光緒21年(1895、明治28年)発行

3.7g 90.2×12.3×6.0mm


 1842年、アヘン戦争が終結し、南京条約が結ばれました。 この条約で、上海などが開港され、中国とヨーロッパの貿易が一層増加しました。 
 欧米のメキシコドルなどの銀貨と、中国の銭を交換するために、「銭荘」と呼ばれる民間の銀行が多く設立されました。
 この銭荘は、不足気味の銭を補うため、自分たちで紙幣や、竹の貨幣を発行しました。 竹の貨幣は、海の中に落としても沈まないので人気がありました。

 1900年前後がその最盛期で、上海には100店以上の銭荘がありました。
 その後、1929年の世界大恐慌、1932年の上海事変など、政治経済の混乱の中で、銭荘は次第に衰えました。

2007.2.17