発行年を刻んだ穴銭

「淳熈元寶」
「柒」
上の穴銭は、南宋が発行した「淳熈元宝」です。
背面の文字は、少し見づらいですが「柒」という字です。これは「七」と発音の同じ「漆」の略字で、「淳熈7年(西暦1180年)」を意味しています。
この翌年の背面の文字は「捌」で、「八」のことです。その次の年からは、「九」、「十」・・・と、普通の文字になっています。
この形式は、咸淳8年(西暦1272年)まで続きました。

イスラーム世界では建国初期の7世紀末から発行年を刻んだコインを発行していますが、東洋ではこの銭が最初でしょう。

 2007.10.11