石巻の銭吹き唄

仙台通宝

            
(一部不確かなところがあります)
  
  宮城県石巻に鋳銭場(いせんば)ができたのは、享保13年(1739)のことです。
  当初は銅銭の寛永通宝を鋳造していましたが、その後鉄銭の寛永通宝や仙台通宝を鋳造するようになりました。近くに鉄の鉱山もあり、極めて大量に鋳造しました。あまりもの大量の鋳造は、しばしば江戸の銭相場に影響を及ぼしたほどです。
  この「銭吹き唄」は、この鋳銭場のたたら職人たちの労働唄です。

  近くの岩手県陸前高田には「気仙坂」という木遣り唄があります。
    気仙坂 ヤーハーエー 七坂八坂 九坂
    十坂目に ヤーハーエー 鉋(かんな)を掛けて 平らめた
    それは嘘よ ヤーハーエー 御人足をかけて 平らめた
  石巻と高田で、お互いの仕事を競い合っているようにもみえます。

2007.11.13