天五天五

島銭 「天五天五」
24.1mm 2.1g

中世のある時期、日本で貨幣経済が復興し始めたとき、日本でも見よう見まねで貨幣を製造していたことがあります。その初期のものは、文字が不明瞭だったり、奇異なものが多くあり、それらは通称「島銭」と呼ばれています。

上のコインもそのような島銭の一種です。
「天五天五」と読めますが、貨幣の名としては少し奇異です。字画はしっかりしているのですが、何か心もとなく思います。通貨というより、戯作品のような気がしないでもありません。しかし、シンプルで特異な銭銘は古来より有名で、銭譜には必ずのように取り上げられています。

2008.9.29