スイスの10サンチーム白銅貨

最初に発行された10サンチーム白銅貨
1879年(明治12年)発行
この当時10サンチーム=2.2銭
2.9g 19.1mm
一時的に発行された黄銅貨
1919年(大正8年)発行
この当時10サンチーム=3.0銭
3.0g 19.1mm
一時的に発行されたニッケル貨
1932年(昭和7年)発行
この当時10サンチーム=1.4銭
3.0g 19.1mm
100年目に発行された白銅貨
1979年(昭和54年)発行
この当時10サンチーム=約5円
3.0g 19.1mm
21世紀になって発行された白銅プルーフ貨
2001年(平成13年)発行
この当時10サンチーム=約7円
3.0g 19.1mm

 近世までのスイスでは、州(カントン)ごとに貨幣制度が異なっていました。
 スイス全国の貨幣制度が統一されたのは、1850年にフランスを中心とするラテン貨幣同盟に参加したときです。 その頃の貨幣単位は、1フラン=100サンチーム(当初はラッペン)でした。
 上のコインは、1879年から発行された10サンチーム貨。 当初は白銅貨で、一時的に黄銅貨(1918~19)やニッケル貨(1932~39)になることはありましたが、基本的には同じデザイン・材質・大きさで今日にまで至っています。
 現行の世界通貨の中で、最長寿コインではないでしょうか。

 この160年間で、スイスにはインフレはなかったのでしょうか。
 下のグラフでは、およそ10倍のインフレになっています。 しかしそれにもかかわらず、同じコインを続けられていることに感服。

R.Studer,P.Schuppli "Deflating Swiss Prices over the Last Five Centuries" May 2007


  2011.12.4  2012.3.2改訂  2013.12.31改訂  2016.7.19改訂