大東二銭
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| 大東二銭 1882年発行 6.8g 約27mm
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長らく鎖国していた朝鮮(李氏朝鮮)が、日本などの強い要請で開国したのは、1876年のことです。
そして、これまで「常平通宝」だけが通貨だった朝鮮は、近代的な貨幣の発行を試みました。
その最初が、「大東一銭」、「大東二銭」、「大東三銭」の3種類の銀貨です。
「銭」は重さの単位で、1両(37g)の10分の1。 主に銀の重さを量るときに使われていたものです。
この銀貨には、いくつかの特色があります。
まず、欧米諸国の貨幣にならって円形で穴はありませんが、文字の配列は上下左右の伝統的な東洋形式です。
次に、裏面の「七宝(しっぽう)」です。 鉱物質の釉薬(ゆうやく)を溶かして彩色したのもです。 青、緑、薄緑の三種類あります。 カラーコインのはしりでしょうか。
次に、欧米風の打製ではなく、伝統的な鋳造品です。 しかし、側面にはギザが入っています。 ギザの入っている鋳造コインはあまり例がありません。 ギザの目は不ぞろいです。 1枚1枚手作りだったのでしょう。
ギザをつけたり、七宝をつけたり、大変な手間がかかったことと思われます。
清から輸入していた馬蹄銀を素材にして発行していましたが、金・銀の保有量の少ない朝鮮国でした。 とたんに素材不足で発行がままならなくなりました。
この銀銭の発行は、わずか6か月で終了しました。
2013.4.22