エビータ
アルゼンチン 婦人参政権50年記念 1ペソ
1997年 6.3g 23.0mm
Eva Perón
Wikipediaより
エビータ、日本人には馴染みの少ない名前ですが、アルゼンチンでは国を代表する聖女として有名な女性です。
本名マリア・エバ・ドゥアルテ・デ・ペロン(María Eva Duarte de Perón)は、1919年アルゼンチンの貧しい村で私生児として生まれました。 15才のとき家出してブエノスアイレスに行き、日系人の経営するカフェで働きながら、モデルなどの仕事をしていました。 貧しさから身を売ることもあったそうです。
その後、ラジオの声優や映画の俳優などをし、持ち前の美貌と才知でだんだん人気が出るようになりました。
そのようなときに出会ったのが、当時の軍事政権の国防大臣フアン・ドミンゴ・ペロン大佐で、彼の愛人となりました。
1946年にペロンが大統領に当選すると、その夫人となり、ファーストレディとして活躍し、国政にも介入することが多くなりました。 婦人の参政権や、貧しい人たちへの慈善団体を設立するなどの活躍をし、労働者階級からの支持を受け、「エビータ」の愛称で呼ばれるようになりました。 1947年には、イギリス、スペイン、イタリアなどを歴訪し、ローマ教皇とも会見しました。
このように「聖女」して讃えられた一方で、汚職や不正な蓄財の疑いもあり、「悪女」とされることもありました。
しかし、彼女を副大統領にとの声がある中、1952年子宮頚癌によって、33歳の若さで死去しました。 ブエノスアイレスでは盛大な葬儀が行なわれました。
死後、彼女の生涯を物語った舞台や映画が生まれました。
1972年、ロンドンでミュージカル『エビータ』が上演されました。
1996年、アメリカでマドンナ主演の映画『エビータ』が上映されました。
2017年、日本でも宝塚で『ラストダンス-ブエノスアイレスで。聖女と呼ばれた悪女 エビータの物語』が上演されました。
今でもアルゼンチンでは、アルゼンチンを代表する聖女として人気があります。
2025.3.4